Column

脅威となっている台風について

2024年10月18日 環境問題のこと

今年は8月上旬から台風のニュースを
頻繁に耳にしました。

まず最初に、台風被害に遭われた方々へ
心よりお見舞い申し上げます。

その上で今回は
温暖化が台風の大型化や発生率に与える
影響についてお伝えしたいと思います。

基本的に台風は海水温が高いと勢力が大きくなり
長引く傾向にあるといわれています。

海洋研究開発機構が運営するサイト
JAMTEC BACEの2022年の記事には
現代に比べ21世紀末には

強い台風は 約6.6%
台風に伴う降水量は約11.8%
台風の強風域の範囲は約10.9%

増加するという予測が発表されています。

また

気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
第6次評価報告書(AR6)
では世界各国各機関における
シミュレーションの平均的な結果として

2℃の気温上昇に対して以下のような
変化があることが報告されています。

台風の発生数は14%減少
台風発生数に対する強い台風の発生割合は13%増加
平均降水量は12%増加
台風の平均強度(風速の大きさで評価)は5%増加

これらの結果から
温暖化が一因となり
将来的には台風の発生数は減少するものの
強い台風は増加傾向になると
予測されていることがわかります。

また最近の分析では
8月下旬から甚大な被害を及ぼした台風10号を
イギリスの大学
インペリアル・カレッジ・ロンドンの研究チームが
リアルタイムに分析し

「台風10号の最大風速は、
温暖化の影響で7.5%強くなった可能性がある」と
温暖化が台風10号をより強力にしたとの
分析結果を発表しました。

同チームは気候変動によって台風発生率が
26%高まることも指摘した上で
「人類が気候を温暖化させ続ければ、
台風は激化し続けるだろう」

と警告しています。

温暖化は台風だけでなく
猛暑やゲリラ豪雨、洪水や干ばつといった
自然災害にも影響を及ぼします。

未来の子どもたちの命を守れるのは
今の私たちの行動だけです。

気候変動を抑制するために今できることを
ひとりひとりが行動に移していくことで
未来を変えていくことができます。