Column

温暖化とコーヒーのこと

2024年10月31日 環境問題のこと

だんだんと秋の深まりが感じられるこの時期は
目覚めのコーヒーが美味しく感じられます

今回は、そんなコーヒーが2050年には
今のように気軽に飲めなくなってしまうかもしれない
という悲しいお知らせをしなくてはなりません…。

その原因は地球温暖化にあります。

コーヒー豆はコーヒーの木から採れる
種を焙煎したものです。
コーヒーの木はとてもデリケートなので
気温や湿度の変化に敏感です。

実は私たちが飲んでいるコーヒーの
主な栽培地はコーヒーベルトと呼ばれる
北緯25度から南緯25度の地域に限られています。

エチオピア・ブラジル
パプアニューギニア・コロンビアなどは
よく耳にする国名だと思いますが
これらの国の「雨季」と「乾季」がはっきりしている
高地でしか栽培できないといわれています。

それに加えて栄養豊富な土壌と
適切な日照時間が揃ってはじめて
良質なコーヒー豆が生まれるのです。

しかしコーヒーの国際的な研究機関「WCR 」は
このまま温暖化によって環境の変化が続くと
2050年にはコーヒー豆の栽培に適した地は
現在の半分に減ってしまうと警鐘を鳴らしています。

今は空前のコーヒーブームともいわれ
コーヒーの消費量は右肩あがりですが
今、私たちが気軽にコーヒーが飲めるのは
コーヒー農家さんの努力のおかげです。

WCRによれば
世界には貧困にあえぐ小規模農家が約1億人
そのうちコーヒーの生産に従事する農家は
約1250万人いるそうです。

そしてその方々が気候変動の影響にさらされ
さらに苦しい状況に追い込まれてしまう可能性があります。

これからも美味しいコーヒーを飲みつづけるためにも
気候変動への対策は必要不可欠です。

またフェアトレードの豆を購入することで
農家さんへ適切な賃金を届けることができます。

農家さんの労働力を搾取することなく
応援できる消費行動を選択していきたいですね。

*WCRとは、コーヒーの未来を考え、研究し、コーヒー生産者を支援することを目的に2012年に設立された団体のことです。