日本の技術は素晴らしい「逆浸透膜」
2024年11月1日 未来の資源とエネルギーのこと
世界には水に恵まれない地域が
たくさんあります。
また将来的には人口増加による
世界的な水不足も懸念されています。
そんな中、誰もが安心して安全な水に
アクセスできる社会の実現は
現代社会の大きな課題の一つとなっています。
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今回ご紹介するのは
海水を淡水に変える技術です。
地球の70%を占める海水から
淡水を作り出すことができれば
水の安定供給が可能になります。
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そこで注目したいのが
逆浸透という現象を利用した技術です。
塩水と淡水を半透膜で仕切った場合
濃度の低い液体が高い液体に
移動するのが通常の浸透現象です。
つまりこの場合は
濃度が高い塩水側へ水分子が
移動することになります。
しかし人口的に塩水に圧力をかけることで
塩水の中にある水分子を
淡水側に押し出すことができます。
この現象を「逆浸透」といいます。
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様々な物質が溶け込んでいる水から
水分子だけを通過させることができる
「逆浸透」の技術で用いられる膜は
2ナノメートル以下の孔(穴)の膜で
あらゆるミクロのろ過技術の中でも
最も高いレベルの浄化が可能です。
微生物はもちろんのこと
農薬やウィルスなど
ほとんどすべての物質を
除去することができるといわれています。
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1980年代頃から世界中に広まったこの技術は
現在深刻化する世界の水問題の
解決を図るためにも活用されています。
さらに日本の海水淡水化技術の効率は
世界最高レベルとも言われており
日本が、世界を牽引している技術でもあります。
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しかし一方で、海水を淡水化する施設では
最後に残る高濃度塩水を再び海へ
排出してしまうことによる
海の生物へ影響が
問題視されていることも
知っておく必要があります。