Column

タイヤのアップサイクルについて知っていますか?

2024年11月5日 環境問題のこと

自動車などに使われるタイヤは
廃棄した後も長い間原形を留め
腐敗するまでには何千年もかかり
もちろん土には還りません…。

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一般社団法人日本自動車タイヤ協会によると
日本全国のタイヤの廃棄量は
2021年のデータで
「タイヤ取替え時」「廃車時」の合計数が
9,100 万本
重量でいうと98 万 トン

となっています。

また不法投棄も自治体が不法と認識している
大規模な案件を集計したところによると
毎年2万トンを超えるタイヤが
日本全国で不法に投棄されているという現状があります。

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一方でリサイクル状況は?というと

原型加工利用が 14%
サーマルリサイクルが 64%
海外へ輸出が 14%
(残りの8%は埋め立て処分などが行われています)

とサーマルリサイクル(熱利用)が多くを占めています。

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サーマルリサイクルとは
廃プラスチックを焼却した際に出る
熱や蒸気のエネルギーを発電等に利用するもので
埋立処分場の延命や
石油・石炭の消費削減というメリットはありますが
CO2や有毒ガスの排出といった問題点も含んでいます。

(また世界的にはリサイクルとはみなされていないことが多く
英語では「サーマルリカバリー」と言われています。)

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そうした中で廃タイヤを
新たなモノとして生まれ変わらせる
タイヤのアップサイクルが
世界各地で注目されています。

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イギリスでは Tarmac社によって
廃タイヤをアスファルトにアップサイクルする
取り組みがはじまっていたり

日本でも株式会社モンドデザインが

廃タイヤを活用した SEAL®︎という
耐久性に優れ、デザイン性も高い
バッグを生み出しています。

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また、バリ島では
ソールに廃タイヤを用いた
indosole( @indosole_jp )という
サンダルブランドがローンチし
日本でも販売されています。

特にインドネシアのような熱帯諸国では
山積みにされた廃タイヤが
火災の原因となったり
蚊の生殖地となって大量の蚊が発生し
マラリアやデング熱などを蔓延させる
原因にもなっているそうです。

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廃タイヤを活用することで
社会問題解決へつなげる
さまざまなアップサイクルの取り組みに
ぜひ注目してみてください🌎