Column

パーム油についてより知ってほしい

2025年10月20日 環境問題のこと

パーム油は東南アジアなどの
熱帯地方で栽培されている
アブラヤシの果肉からとれるオイルです。

安価で単位面積あたりの収穫量が多く
汎用性が高いことから
お菓子やインスタント食品
化粧品や洗剤など数多くの製品に使われ
近年は、自動車のバイオディーゼル燃料としても注目されています。

一方、その需要の高さから
アブラヤシの最大産地として知られるボルネオ島では
大規模なプランテーション農園が増大し
熱帯雨林が急激に失われています…。

ボルネオ島といえば
1億年前の自然が残る「生物多様性の宝庫」
として知られていますが
アブラヤシの大規模プランテーションのために
貴重な森林が切り崩され
ボルネオオランウータン、ボルネオゾウなどの
希少な野生動物たちが絶滅の危機に瀕しています。

こういうお話をすると
「パーム油=悪」と捉えてしまいがちですが
そうではありません。

パーム油は生産効率が高い油なので
もし、パーム油を他の油に替えてしまえば
さらなる森林破壊を産んでしまう可能性があります。

そのため、森林を守り、生産者の生活も守りながら
持続可能な方法で作られたパーム油を
使うことが推奨されています。

ボルネオ島の自然を守るために
私たちができる最も簡単なことは
買い物時に「RSPO認証マーク」を確認することです。

パーム油は、インスタント食品やお菓子、パンなどの
食品に「植物油脂」といった表記で含まれていたり
化粧品などでは「植物性脂肪酸」「植物油由来」
または原料名+化学名で表記されるなど
直接「パーム油」と書かれていないことが多いです。

パルミチン酸やステアリン酸、ラウリン酸、グリセリンなどは
いろいろな油から作られますが
安価に手に入るパーム油から作られていることが多いです。
必ずではありませんが「パーム油由来の可能性が高い成分」
として知っておくと安心です。