Column

太陽光パネルの現状とは

2025年12月23日 環境問題のこと

太陽光パネルの寿命は20〜30年といわれています。
一度設置した太陽光パネルは永久に使えるわけではなく
いずれ撤去する日が訪れます。

ちなみに、これまでに寿命を迎えたパネルは
ほぼ埋立・廃棄されているのが現状です。

日本では、2000年代に太陽光パネルが大量導入されたため
その時期に導入されたパネルが寿命を迎える2030年代に
大量の太陽光パネルが廃棄されると予測されています。

そんな中、国会では2024年9月に
「使用済み太陽光パネルのリサイクル義務化法案」
の検討が開始されました。

この法案が通れば、製造者や事業者に
リサイクル義務が課されることになるため
不法投棄や廃棄による環境負荷を軽減し
さらなるリサイクル技術の革新や
再エネの普及につながると期待されていました。

しかし、2025年8月25日の国会で
残念ながら法案の見直しが発表され
現時点で具体的な法案提出時期は未定となっています。

内閣法制局から、太陽光パネルのリサイクル費用を
製造業者や輸入業者に負担させる制度案が
家電や自動車など他のリサイクル制度との
整合性に欠けるとの指摘があったことが
見直しの主な理由です。

しかしながら、リサイクル費用を製造者が負担することは
製造者責任、不法投棄防止、リサイクル技術の発展
という観点からも妥当であるという意見も多いです。

すでに太陽光パネルの廃棄をめぐっては
事業者による不法投棄や放置
有害物質による環境破壊などが問題になっており
気候危機が深刻化する現在において
「太陽光パネルのリサイクル義務化」は
早急に進めるべき課題の一つとされているためです。

この問題については、消費者の立場からも
署名運動に参加したり
国会議員や自治体の議員に直接意見を伝えることで
必要性を訴えていくことが大切です。