再エネ_DAC
2023年11月6日 未来の資源とエネルギーのこと
パリ協定で定められた「温室効果ガスの上昇を1.5℃以内に抑える」という目標達成のためには、C02排出量を減らすだけでなく排出したよりも多くのCO2を回収・除去する技術が必要です。
排出したCO2を回収する方法は、植物の光合成を利用した植林が一般的ですが、それよりも小さい土地面積で効率的にCO2を回収できる新技術「DAC」が今、注目を集めています。
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【DACとは】
Direct Air Captureの略。
大気中から直接C02を回収し
土の中に貯留することで
大気中のCO2を減らす技術のこと。
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どんなふうに回収しているの?
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吸収液や吸着剤にCO2を吸収させ、加熱や減圧などの操作によってCO2を分離し回収する「化学吸収・吸着法」が主流です。
ほかにもCO2を分離させる方法や、ドライアイスとして回収する方法もあります。
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回収したCO2はどうなるの?
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地下に貯留されたり、化学品・燃料・セメントなどの製造に使われたりしています。
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DACのメリット・デメリットは?
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【メリット】
・設置場所に制約がなく、前処理設備が不要
・植林などのCO2回収方法に比べ使用する水や土地が少なくてすむ
(↑※植林による生物多様性の回復などのメリットは考慮に入れない純粋な比較として)
【デメリット】
・コストが高い
・回収に大量のエネルギーが必要
・気温や湿度、天候に左右されやすい
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DACの今後の課題は?
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︎ 新技術の開発
DACによるCO2回収には、現状大量のエネルギーが必要なため、再生可能エネルギーを使わない限りはカーボンマイナスにはなりません。また、植林のCO2除去コストが1t当たり5〜50ドルなのに比べ、DACは1t当たり100〜300ドル(※)とコストも高いです。そのため、今後は吸収にかかるエネルギーを低減させる新しい吸収技術の開発と、より低コストでCO2を回収できる装置の開発が望まれています。
︎ 回収したCO2の貯蓄場所と活用先
回収したCO2を長期間安全に貯蓄できる場所の確保も必要です。また事業として展開していくには、回収したCO2の活用方法も考えていく必要があります。
※IPCC「地球温暖化1.5度特別報告書」(2018年)のデータに基づく