海の温暖化とは
2023年12月5日 環境問題のこと
今年7月、国連のグテーレス事務総長は
「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰の時代に入った」
と発言しました。
海は、大気や陸に比べ一度温まると冷めにくい性質を持つため
地球温暖化によって増加した熱の貯蔵庫として機能しています。
残念なことに2023年は
JAXAの地球観測衛星による観測が始まって以来
各月で過去最高の海面水温を記録しました。
特に東北・北海道沖の太平洋では
5℃以上も高い状態を記録したことが報告されています。
この深刻な海温の上昇は、
私たちの生活にどのような影響を及ぼすのでしょうか。
①海の生態系への影響
海温上昇により深海の酸素供給量が不足し
深海魚が近海で発見されるなどの現象が起きています。
また、サンゴの白化現象も深刻です。
サンゴは、水質汚染・水温上昇など
環境変化に弱く将来的には絶滅も危惧されています。
②漁業への影響
すでに魚の大移動が起こり
各地の名産といわれる魚の漁獲量が激減しています。
反対に暖かい地域の魚が北上することで
その地域ではなじみのなかった魚が漁れるなど
日本各地の漁業に深刻な影響を及ぼしています。
③自然災害の増加
近年の大型台風やゲリラ豪雨も
海温上昇が関係しているといわれています。
海温が高いと、蒸発する水蒸気も多くなります。
台風は、暖かく湿った空気が上空に運ばれて形成されるため
海温が上昇すれば、より勢力を増した台風になり私たちの生活を脅かします。
他にも、海温上昇によって南極の氷が溶け
海面上昇がおきると海に沈んでしまう国や文化があることも
忘れてはいけません…。
地球規模で考え、できることから行動していきましょう。