リジェネラティブとは
2024年1月19日 環境問題のこと
今回は、最近いろんなところで見聞きする
リジェネラティブという言葉についてです。
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【リジェネラティブとは】
環境負荷を抑制するだけではなく
環境を改善しながらものづくりや
経済活動をしていこうとすること。
もともとは農業分野から生まれた言葉です。
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今回はリジェネラティブ農業を例に解説します。
現在、慣行的に行われている産業型農業は、
土を耕し、化学肥料を土に混ぜ込み
雑草よりも早く作物が育つよう
コントロールすることで効率的に
作物を収穫しています。
また、単一作物を大規模に栽培するのも特徴の一つです。
でもこの方法にはデメリットがあります。
🔳農機使用によりガスを排出
🔳耕すことで土が蓄えていたCO2やメタンも放出
🔳化学肥料に含まれる窒素はN2O排出の原因に
🔳単一栽培によって土壌の栄養バランスの悪化を招く
今や農林業とその土地利用における温室効果ガス排出は
世界の排出量の1/4を占めているといわれています。
このように食料の安定的な確保と引き換えに
地球環境にダメージを与え続ける
従来の農業に変わって注目されているのが
リジェネラティブ農業です。
リジェネラティブ農業のキーワードは
●「化学肥料の不使用(削減)」
●「不耕起(省耕起)」
●「輪作」
この3つを取り入れることで
●作物の自然回復力を強化する
●土中の炭素を保持し水の保持力を向上させる
●土中の微生物多様性を向上させ、土壌の健康を保つ
●周辺の生物多様性の向上
などのメリットを得ることができます。
さらに植物を隙間に植える工夫でCO2吸収量も向上させることができます。
このようにこれからの農業は、
従来型の作れば作るほど環境に
ダメージを与える農業から
作れば作るほど環境を再生する農業へのシフトが求められています。
サステイナブル(維持する)から
さらに一歩進んだリジェネラティブ(より良くする)
という考え方は農業分野にとどまることなく様々な製品開発に取り入れられています。