アニマルウェルフェア:鶏さんについて
2025年5月5日 私たちにできること

鶏は本来、1日の半分は地面を突いて
餌探しをしています。
また、砂に体を擦り付けて
寄生虫や汚れを落とし
清潔を保つのも彼らの日課です。
ちなみにこの砂遊びは
鶏がリラックスできる
遊びの一つなのだそうです。
そして、夜になったら木に止まって
眠りにつきます。
でも、私たちがいつもいただいている鶏肉は
まったく対照的な環境で育っています。
スーパーでよく見る「国産鶏肉」とは
ブロイラーという品種で
たくさん太って早く育つように
育種改変されたものです。
肉食用の鶏は、生まれてすぐ
先天性異常がないかなどがチェックされ
異常が見られる場合は袋に入れられ
ゴミのように捨てられます。
そこで生き延びた鶏は
50日間飼育されたのちに
屠殺場へと運ばれていきますが
飼育中も1平方メートルに16羽もの鶏がいる
過密状態でほとんど身動きが取れず
糞尿にまみれて過ごしているそうです。
そして、そんな劣悪な環境でも
生き延びられるようにと
飼料添加薬・ワクチン・抗生物質・抗菌剤が
配合された飼料を食べさせてられています。
鶏たちは一瞬も休まることなく
過酷な状況下で育ち
生き延びた鶏だけが
最終的に屠殺場へ行くことができます。
しかし屠殺場で待っているのは
意識のあるまま首を切断される
虐殺とも言える結末です。
(欧州では屠殺時のスタニングが
義務付けられていますが日本には
その義務がないため、多くの鶏が
気絶処理をしてもらえないまま屠殺されています。)
これが人間の利益のために育種改変された
ブロイラーの一生です。
そして、彼らが辿り着く場所は
私たちの食卓です。
残念なことに、日本の畜産業の
アニマルウェルフェアへの配慮は
世界最低ランクです。
私たちにできることは
アニマルウェルフェアに配慮した商品を
積極的に買うこと
そして毎日の食事から畜産由来の食べ物を
減らすことです。
もちろん消費者として声を上げていくことも大切です。
NPO法人アニマルライツセンターが運営するサイト
「HOPE for animals 動物たちは私たちのごはんではない」
ではアニマルウェルフェアに関する情報が
より詳しく書かれています。
私たちにできることとして
署名キャンペーンなどの情報も発信されているので
そちらもぜひ参加してみてください。