Column

紙ストローは本当にエコ?

2023年11月13日 私たちにできること

最近は飲食店でも紙ストローを目にする機会が増えましたね。

「なんとなく環境に良さそう」

というイメージを持っている方も多いと思いますが、

今日は

「紙ストローって本当にエコなの?」

という視点で、

メリットとデメリットの両面を紹介します。

まず、紙ストローが普及した背景には

海の環境破壊、マイクロプラスチック問題があります。

プラごみの不法投棄やポイ捨てにより

海に流出したプラスチックは

紫外線などの自然環境で分解されて

5mm以下の小さなプラスチック片になります。

このまま行くと2050年の海は

魚の量よりもマイクロプラスチックの方が

多くなるともいわれています。

ではプラスチックストローから紙ストローに代えることで

どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

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【メリット1】

海の環境破壊問題を原因からなくすことにつながる。

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プラスチックは一度ゴミとなって自然界に放たれた場合

生分解されずに長きにわたって存在し、

マイクロプラスチック問題などの環境問題の原因となりますが

紙は生分解されやすいためそのような心配がありません。

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【メリット2】

石油資源の枯渇を抑制することにつながる。

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プラスチックの原料は石油です。

紙は再生可能な資源から作ることができるため

限りある資源の使用を控えることにつながります。

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デメリット1

運送時のCO2排出量の増加につながる

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一方で、プラより紙の方が重さがあるため

運搬にかかるCO2排出量は増加します。

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デメリット2

新たな環境破壊の懸念も…

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紙ストローの供給が増えることで

紙の原料となる森林伐採など新たな環境破壊の

懸念も見え隠れしています。

このように紙ストローだから環境にいいと

一概には言い切れない背景があります。

そのため消費者としては

「再生資源を用いているか」、

「使用後は適切にリサイクルされているか」

などにも目を光らせておくことが大切です。

2019年には

「英国とアイルランドのマクドナルドで導入した紙ストローが厚すぎてリサイクルできないため焼却処分されていた」

というニュースをCNNが報じました。

これまでのプラ製ストローはリサイクル可能だったことから

批判の声も多かったこのケースからもわかるように

エコに見えて実は…という

企業のグリーンウォッシュにも気をつけたいところです。