Column

自然に逆らわない農業を守る、木次(きすき)乳業さん

2025年7月18日 私たちにできること

今回ご紹介するのは

島根県雲南市木次町にある木次乳業さんの

「山地酪農牛乳」です。

パスチャライズ/ノンホモナイズ製法のため

口当たりがよくさっぱりとした喉ごしで

より生乳に近い味わいを楽しむことができるんです。

 

また、一般的な牛乳より消化吸収が緩やかなので

牛乳が苦手な人でも飲みやすいと定評があります。

 

実は、日本で初めてパスチャライズ牛乳の

流通に成功したパイオニアが

この牛乳を製造する木次乳業さんなのです。

 

パスチャライズ牛乳とは

低温殺菌された牛乳のことですが

牛乳の風味や栄養を損なわず

体内に届けられるというメリットがある一方で

低温でも悪い菌が残らないように

鮮度が高く高品質な原乳を必要とします。

そのため飼料や水、牛舎の管理方法に至るまで

徹底した飼育環境の管理が必要になります。

 

木次乳業さんの山地酪農牛乳は

自社牧場で牛たちが自由に放牧できる

山地放牧という形をとり

ストレスのない飼育環境をつくることで

私たちに栄養たっぷりの

おいしい牛乳を届けてくれています。

 

木次乳業さんがこのような農法を確立した背景には

「自然に逆らわない農業」という

一貫した考え方がありました。

 

人間の都合に合わせて牛に苦痛を与える

大量生産型の酪農ではなく

本来の牛の暮らしを尊重し

「大量につくる」ではなく

「どうつくるか」にこだわった

木次乳業さんの牛乳を

ぜひ、一度味わってみてください。

 

酪農を営む当事者でありながら

「日本人は無理して牛乳を飲まなくていい」

「赤ちゃんには母乳を」と発言する

木次乳業の創設者であり

日本の有機農法の草分け的存在でもある

佐藤忠吉さんのインタビュー記事にも

食育や、これからの持続可能な農のあり方

そして自然環境との関わり方など

参考になるヒントがたくさんつまっています。

ご興味ある方は、こちらもぜひ、読んでみてください。

wave+ 「地域自給のゆるやかな共同体を目指して」佐藤忠吉/百姓

https://www.okamura.co.jp/magazine/wave/archive/1412satouA.html