再エネ探訪_小水力発電
2024年12月9日 未来の資源とエネルギーのこと
水力発電は高いところから低いところへ
水が流れる力を利用して発電します。
ダムなどの設備で大規模に発電する
水力発電もありますが
身近な川の流れや農業用水路
上下水道施設などの水の流れを利用した
10,000kW以下の小規模な水力発電もあります。
これを「小水力発電」といいます。
小水力発電は水の流れを利用しているため
安定して電力を供給することができます。
また設備利用率が50~90%と高く
太陽光発電と比較して5~8倍の電力量を
発電することができ
設置面積も小さいためCO2排出量が少なく
最もクリーンなエネルギーといわれています。
近年、小水力発電は
地方自治体やNPO、個人など
多様な事業団体が導入しており
日本全国にその数を増やしています。
しかしまだまだ未開発の水力は多く
全国小水力利用推進協議会の概算によると
日本には300万kWの未開発包蔵水力が
残されているそうです。
これはつまり
原発1基の出力を100万kWとすると
原発3基分の出力が見込める量に相当します。
河川や水路の流れなどを利用した小水力発電は
たとえば、川の流れるエネルギーを利用して
その地域の世帯電力を賄ったり
農業用水の水の流れを利用して
夜間の防犯灯や獣害防止の電気柵の電気
災害時の非常用電源として活用するなど
様々な自治体やコミュニティ、あるいは個人によって
必要な電力を賄うために導入されています。
中でもイラストでご紹介した
浄水場から各地へ水を送る際の
水道水の流れを利用した小水力発電は
今後様々な自治体で導入されていくのではないでしょうか。
水の流れという、今そこにあるエネルギーを
有効活用する小水力発電のこれからに
期待が高まります。