再エネ_雪氷熱利用
2024年9月18日 未来の資源とエネルギーのこと
毎日暑い日が続きますが
今日はちょっと涼しげに
雪や氷の冷却エネルギーを用いた
再エネをご紹介します。
北海道などの豪雪地域では
雪も廃棄物の一つ
自治体によっては
毎年億単位の予算をかけて除雪し
その多くが廃棄されてしまいます。
そんな、ある意味厄介者の雪を
冷却エネルギーとして活用しようというのが
この「雪氷熱利用」です。
雪氷熱とあるので雪だけでなく
冬場の冷たい外気によって凍らせた
氷も活用します。
氷の方が雪より体積が少ない分
保存スペースの節約にもなるようです。
雪氷熱は主に北海道など寒冷地の
冷房や農作物の保存などに使われています。
省エネやCO2排出抑制効果に加え
消臭や、除湿、除塵(じょじん)効果
作物等の鮮度保持
糖度増加効果なども期待できるそうです。
寒冷地でしか使えないシステムではありますが
本来廃棄されてしまう雪や氷を
石油に代わるエネルギー源として活用できるため
クリーンなエネルギーとして注目されています。
エネルギーの地産地消という意味でも
よい取り組みですね。
雪氷熱利用の活用事例が最も多いのは
やはり北海道です。
札幌のモエレ沼公園にある「ガラスのピラミッド」や
美唄市の玄米貯蔵庫「雪蔵工房」など
施設や農産物の保存に活用されているほか
マンションの冷房システムとしての活用例もあります。
美唄市のマンション「ウェストパレス」は
雪氷熱を利用した世界初の雪冷房マンションとして
その実用化に成功したことでも知られています