洗剤・柔軟剤に潜むマイクロカプセルと香害について
2025年9月24日 環境問題のこと

「一日中いい香りが続く」
「香り長持ち」
といった謳い文句の合成洗剤や柔軟剤がありますが
なぜ、香りが長持ちするのでしょうか?
実は、そのような商品には
香りや消臭成分を閉じ込めている
目に見えないほど微細なマイクロカプセルが含まれていて
洗濯することで衣類に付着し
摩擦や外部刺激によって破壊されることで
いい香りが広がる仕組みになっているのです。
マイクロカプセルはプラスチックでできているため
マイクロカプセル入りの洗剤や柔軟剤で洗った衣類からは
日常的にマイクロプラスチックが飛散しています。
そして私たちは、大気中に飛散した
マイクロカプセル由来のマイクロプラスチックを
知らず知らずのうちに吸い込んでいるのです。
またそれらは、土壌や海へも飛散し
生態系にも悪影響を与えています。
商品によっても異なりますが
柔軟剤のキャップ1杯に含まれる
マイクロカプセルの目安は1億個ともいわれています。
私たちの洗濯排水は下水処理場などを経て
最終的に海へと流れていきますが
相当量のマイクロカプセルが
海へ流れていることは容易に想像できると思います。
また、マイクロカプセルによって
蕁麻疹や吐き気などのアレルギー反応を引き起こし
社会生活が困難になってしまう
「香害」被害も問題になっています。
香害によって学校や職場にいけなくなってしまう人や
電車や人混みにいくことが恐怖に感じられてしまう人がいます。
「いつでもよい香りでいる」ことが
エチケットのように捉えられがちな現代ですが
本当のエチケットは、このような問題に目を向け
マイクロカプセル入りの商品を避けることではないでしょうか。
どんな洗剤や柔軟剤を使うかという小さな選択が
地球環境や健全な社会生活に与える影響を知り
一人ひとりが正しい選択をしていくことが大切です。