Column

コットン=エコではない、理由

2024年9月4日 環境問題のこと

コットン素材と聞くと

なんとなく環境に優しいイメージがあるかもしれませんが

実は、コットンは環境負荷の高い素材といわれています。

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コットンの原料となる綿花は
栽培時に大量の水を使用します。
綿花は最も水利用の多い農作物の一つで
たとえばTシャツ一枚に必要な綿花を
栽培するために
何千リットルもの水が
必要になるといわれています。

しかも綿花栽培を行っている国は
世界の中でも水資源に乏しい国…。
過剰な水利用によって
そこに暮らす人々や野生生物が
被害を被ることになります。

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また、綿花は最も殺虫剤を使用する

農作物としても知られています。

殺虫剤や除草剤を大量に用いることで
土壌の微生物多様性が失われたり

地下水が汚染されるなどの
環境への影響が問題視されています。

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さらにコットンの染料の成分には
貴金属が含まれており
それらが工業廃水として
川や海へと流れることで
水質汚染の原因にもなってしまっているのです。

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私たち消費者にできることは
まずこの事実を知り

よりサステイナブルなコットンを
選んでいくことかもしれません。

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サステイナブルなコットンとは?

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  • オーガニックコットン

栽培に使われる農薬・肥料の厳格な基準を遵守し

製造過程では化学薬品の使用による健康や

環境負荷を最小限に抑えるなど

環境や労働問題などの規範を守って

作られたコットンのこと。

 

  • リサイクルコットン
    工場で廃棄予定だった裁断クズや

製造段階で使われなかった綿(落ち綿)などを
再利用することで
新たに綿花を栽培する際に消費する
環境資源を抑制しているコットンのこと。

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ただ残念ながら日本では
第三者機関に認証されていない状態でも
オーガニックコットン使用と表示できるため
消費者にとっては本当にサステイナブルな
コットンを見分けにくい状況になっています…。
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購買時の参考にできる材料としては
製造工程で一定量の有機原料を使用している
ことを証明してくれるGOTS認証や
OSC認証がありますので
ぜひ参考にしてください。

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認証マークについて
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|GOTS認証|※

原料の70%以上がオーガニック繊維であること

加工がオーガニックな方法で行われていること

遺伝子組換え技術を使用しないこと

水・エネルギーの使用に関して環境目標を設定していること

毒性のある薬剤を使用しないこと

衛生的で安全な労働環境であること

搾取や差別のない労働条件を満たしていること

トレーサビリティー(生産履歴の追跡可能性)が

確保されていること
などの要求事項があり

第三者による審査・認証を受けることが求められる。

|OSC認証|※

原料の収穫から、認証製品ができるまでの
全ての工程(工場、加工所、倉庫)において
製品の混合や汚染がないように整えられた管理体制
製品のオーガニック繊維の含有率を
最終消費者へ保証する基準。

※一般社団法人 日本サステナブル・ラベル協会(JSL)HPより抜粋