Column

メダカのこと

2024年10月4日 環境問題のこと

童謡「メダカの学校」
に歌われているような
牧歌的な日本の小川の風景は
年々失われつつあります。

そのことを証明しているのが
環境省が発表するレッドリスト
(絶滅のおそれのある野生生物の種のリスト) です。

2020年に公表されたリストには
日本の固有種である
キタノメダカとミナミメダカは
“絶滅の危険が増大している種”
に分類されています。

本来メダカは繁殖力が高く
環境さえ整えば数を増やすことは
とても簡単な生物です。

そんなメダカが絶滅危惧種になってしまったのは
治水のための河川改良や水田の区画整理
ゴミのポイ捨てや生活排水といった
私たち人間の自然への介入が原因です。

メダカが絶滅危惧種と聞いて
飼っているメダカを繁殖させて
川に放流しようと考える人もいるかもしれません。

一見善意のように思えるその行為も
実は絶対にやってはいけないことなんです

私たちが販売店で購入するメダカは
多品種の交配を繰り返し品種改良されてきた
飼育用のメダカです。

そのような改良品種を
野生環境に放流することで
野生種との交配がおこり
遺伝子汚染が起きてしまいます。

そして、一度交配が起きてしまうと
二度と純系に戻すことはできません…

私たちにとって身近な淡水魚であるメダカが
絶滅の危機に瀕していると知って
ショックを受けた方も多いと思います。

メダカの生息地をこれ以上奪わないためにも
私たちの暮らしを見直し
古き良き日本の風景を守っていきましょう。