人間が排出するCO2量とそれ以外の話
2025年2月24日 環境問題のこと

私たちは呼吸で1日約1KgのCO2を
排出していると言われています。
呼吸とは酸素(O2)を取り込んで
二酸化炭素(CO2)を吐き出すことです。
言い換えれば
「食物として人間が取り込んだ有機物を
酸素を用いて分解する過程でCO2を排出している」
ということになります。
さらにいうと
私たちの食物の起源は
植物が光合成によってCO2を吸収して
作り出した有機物なので
私たちが吐き出したCO2は
もともと大気中に存在していたCO2
ということになり
呼吸が地球温暖化に影響を与えることは
ないとされています。
問題は、私たちが呼吸以外に排出するCO2です。
全国地球温暖化防止活動センターによると
2022年度の一世帯あたりのCO2排出量は
年間3.8トンでした。
一方で、林野庁によれば
36~40年生の杉の人工林が
1年で吸収するCO2量は8.8トンと
推定することができるそうです。
(実際は一本一本の吸収量は異なります)
その数字を元に計算すると
一世帯あたりが排出するCO2を吸収するためには
約431本の杉の人工林が必要ということになります。
しかし農地への転用や薪の過剰採取
深刻な干ばつや森林火災などによって
貴重なCO2吸収源である森は
減少し続けています。
温暖化を抑制するためには
私たちが排出するCO2を減らすことと同時に
植林などによって
森を増やしていくことが必要不可欠です。
紙コップや紙袋の過剰消費を避けたり
FSCや PEFC、SGECなどのマークを
取得した製品を購入するなど
日常の消費行動から変えていきましょう。