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江戸時代に学ぶエコな暮らし

2023年10月17日 環境問題のこと

江戸時代の暮らしには、現代の私たちのお手本となるエコな暮らしの知恵がたくさんつまっています。技術が今ほど発達していなかった故に、人々の知恵や工夫が生活に活かされていた時代ともいえます。

今回は、そんな江戸時代のエコな文化を3つご紹介します。

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①植物資源を余すところなく活用

たとえば藁を収穫したら、収量の1%も廃棄せず、日用品や堆肥や燃料として余すところなく活用していました。

②徹底されたリサイクル文化

江戸時代に流通している衣類のほとんどは古着です。

江戸の人々は、それを思い思いにリメイクすることでオシャレを楽しんでいました。また、着なくなった衣類はオムツや雑巾にアップサイクルし、最終的には燃やしてかまどの燃料にしていました。さらに燃やした灰は農業・酒造・陶器作りに活用し、「ゴミを出さない暮らし」を徹底していました。

③必要な分だけ買う文化

江戸時代は冷蔵・冷凍技術が発達していなかったため、今のようにまとめ買いができませんでした。買い物のスタイルも行商人が定期的に売りに来て、家にある容器に量り売りで購入するというもの。その都度、必要な分だけ買うためフードロスもありません。

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今は江戸時代に比べ、生活は便利になりましたが、その分、次々と新しい商品に目移りしてまだ使えるものを捨ててしまったり、まとめ買いをして結局は食べ物を腐らせてしまったり、捨てることを前提として物事が成り立っている社会のようにも思えます。

江戸時代は、都市部ですらゴミ一つ落ちていないキレイな都市だったといわれています。

150年以上も前を生きた先人たちの暮らしには、私たちが学ぶべきヒントがたくさん隠されています。