SDGs ⑤ジェンダーについて考えよう
2025年3月12日 環境問題のこと

みなさんは男女間の格差について
感じたり考えたりしたことはありますか。
東京医科大医学部の入試で
女性受験者を一律に不利益に
扱っていたことが発覚した
2018年のニュースは
日本における男女間の
教育格差を象徴する出来事として
記憶している人も多いのではないでしょうか。
また家の中で行う
家事や育児、介護などは女性の役割
という価値観は
いまだに日本社会に根強く残っています。
このようなジェンダーによる差別は
世界中のあらゆる場所で行われています。
たとえばグローバルサウスの国々では
貧困や紛争などを原因に
人身売買や児童婚が今も行われていますが
そのターゲットの多くも
やはり女性や少女なのです。
中には10代にも満たない少女が
成人男性と結婚するケースもあり
若年妊娠の問題にもつながっています。
世界の15歳~19歳の最も多い死因の一つは
妊娠/出産による合併症と言われているように
小さな少女にとって結婚は
命の危険と隣り合わせでもあるのです。
SDGs目標5では
このようなジェンダー格差をなくし
すべての人の人権を尊重し
女性や女の子の可能性を広げていくことを目指しています。
そのために私たちにできることは
まずこの問題について知ることです。
そして家族と家事分担について話し合ったり
海外で苦しんでいる人のために
関連団体に寄付をしたりすることで
問題解決に貢献することができます。
また、企業であれば性別に関わらず働きやすい環境を整えたり
必要な支援プログラムを用意するなどもできることの一つです。
そして最後に、LGBTQ+についても
触れておきたいと思います。
国連の掲げるSDGsの目標には
すべての人の人権を尊重すると書かれているのに
なぜ、LGBTQ+については
触れられていないのか疑問に思う人も
多いのではないでしょうか。
それには次のような理由があります。
国連加盟国は、193カ国の加盟国
+オブザーバー国2カ国で成り立っていますが
そのうちの71の国と地域では
同性間の性行為を犯罪としています。
そのような背景から
すべての国に共通する目標として
LGBTQ+について言及することが
難しかったという経緯があります。
しかしこの目標の中にLGBTQ+の権利が
含まれていることは、私たちにとっては
「暗黙の了解」であり、自明の事実です。
目標5の本来の意味は
男性女性に限らず
すべてのジェンダーが生きやすい社会を作っていくこと
であることを忘れずにいたいですね。